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食糧不足の発生理由と量的飽和について

日本においては現在、災害時等の非日常的な状況における一時的なものを除いて、食糧そのものが不足するという事は基本的にありません。ですが世界に目を向けると事情が異なる地域も多く、慢性的に食糧不足が発生している国も存在します。ところが、実は現在の世界の食糧事情は量的には満たされる状態になっています。特に穀類については、仮に世界中の人々に平等に全世界の生産量から割り当てて配ったとすると、日本人の1人当たりの平均的な年間消費量の凡そ2倍の量が行き渡るとされます。著しい量産化・効率化が進んだ事が理由ですが、単純な量で言えば世界的に食糧は飽和状態にあります。そうでありながら食糧不足が発生する地域が存在する理由には、流通の問題が大きいと言えます。食糧の中には腐敗等の問題で長期保存・輸送が難しいものがあり、生産地と消費地が離れていると供給が難しいケースがあります。また交通事情や購入の源泉となる経済事情の違いが国毎に大きく、充分な量や質の確保が慢性的に困難となっている地域が存在する訳です。

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